『東京ラブストーリー』や『あすなろ白書』で有名な漫画家、柴門ふみさんのとある発言に、昔とても感銘を受けたことがあります。
それは、
「若いときにモテたかったら、化粧に気を遣いなさい。年をとってから若い子にモテたかったら、本を読みなさい」
というものでした。
当時は「中年になってからは化粧じゃごまかしが効かない。それよりも、色々な知識を持っていた方が、若い子に教えてあげたりできるからかな?」程度に思っていました。
そしてアラフィフになったいま、柴門ふみさんのあの発言にはもっと深い意味が込められていたのではないかと思うようになりました。
そこで今日は、中年になってからの「モテ」について書いてみたいと思います。
なお、ここでいう「モテ」とは、何も男女間の恋愛感情に限りません。
異性間でも同性間でも、そこに憧れや尊敬の気持ちがあれば、それは「モテ」と考えることにします。
SNSに付いていけない中高年
最近テレビを見ていて気付いたことがあります。
それは、InstagramやTwitter、Tik TokなどのSNSに付いていけない中年男性・中年女性をばかにして笑いを取る風潮があるということです。
特に気になるのは、明石家さんまさん(65)が出演している番組です。
今人気の若いYouTuberやインスタグラマーをゲストに迎え、さんまさんや出川哲朗さん(56)などの中高年が、SNSに疎いことをネタにして笑いを取るわけです。
「アカウントって何や?」
「ストーリー?何やそれ?」
「DMってなに?」
こんな感じで、若者のトレンドに付いていけない中高年を「ダサい」といって、若い子たちがゲラゲラ笑っています。
私はなんとなくこの手の番組が苦手で、出くわすとすぐにチャンネルを変えてしまいます。
私は大学生の娘のおかげもあって、年齢の割には若者のトレンドには付いていっている方だと思っています。
ですので、さすがに「アカウントって何や?」という発言にはびっくりしてしまいました。
だからといって、そんな中高年がバカにされている姿はあまり見たいものではありません。
自分はなぜ不愉快になっているのか?
まだ20年やそこらしか生きていない子たちが、60年も70年もがんばって生き抜いてきた人たちを敬わない姿が、見ていて辛いからなんだと思います。
トレンドを拒絶する中高年
そんな私ですが、若者のトレンドを軽視しすぎる中高年もあまり好きではありません。
Twitterやインスタグラムがこれだけ流行っている中でさえ、「そんなくだらないものをやっている暇はない」とか言ったりする人、たまにいませんか?
くだらないかどうかは、やってみないとわからないと思うのですが。。。
これだけ若者の間で流行っているということには、それだけの理由が必ずあるはずなのです。
私の知っている中高年・高齢者の中に「テレビは見ない」という人がいます。
理由は、「くだらないから」だそうです。
確かに最近は、見ても目が疲れるだけだという番組も多いです。
でも、「テレビ」という文化そのものを自分の人生から消去しちゃうのって一体どうなんでしょう?とも思うわけです。
そういう人は、当然、芸能人やドラマの話にも付いていけません。
でも、自分は高尚な本を読んでいるからいいらしいのです。
こういう人は、自己評価はめちゃくちゃ高そうですが、「モテ」からは遠いと思います。
こういうと、
「そんなことない。くだらないテレビなんか見ずに、外国の文学作品を読破しているオジサマの方が素敵よ」
という人もいると思います。
それは、その人の好みの問題です。
ただ、一般的に「モテ」るのは、一般大衆の文化も把握しつつ、プラスアルファで高尚な文学の本も読破しているようなタイプです。
いわゆる【硬軟併せ持ったタイプ】ですね。
こういう人は、コミュニケーション能力にも長けています。
人の話にも合わせられるし、持論を展開するのも得意です。
私はこういう【硬軟ハイブリッド型】に断然憧れます。
トレンドに付いていこうとする中高年
ここでいったん、ここまでの話をまとめたいと思います。
- 若者のトレンドに付いていけない中高年を「ダサい」といって、若い子たちがゲラゲラ笑う今の風潮が見ていてしんどい。
- 若者のトレンドを「くだらない」と一蹴し、自分の世界にこもる中高年は魅力に乏しい。
あくまでも私の考えですので、「そんなふうには思わないけど」という方ももちろんいらっしゃることとは思います。
つまり何がいいたいのというと:
- 若者のトレンドに付いていこうとする中高年はカッコいい。
- けれど、あまりにも置いてきぼりにされすぎている姿を晒しているとダサい。
ということです。
モテる中年とは
これからの時代を引っ張っていくのは、まぎれもなく若者たちです。
精度のいいアンテナを備えているのも、若い子の方が多いでしょう。
こういった【先を行く若者たち】から学ぼうとする中高年はモテると私は思っています。
前述したさんまさんや出川さんは、かなりばかにされてはいましたが、番組を見ていた若い子たちはきっと、「カワイイな」と思っていたことでしょう。
自分たちの文化に理解を示そうとしている大人の姿は可愛らしく映るはずです。
ただ、カワイイだけではモテには繋がりませんよね。
そこで、大事になるのが「中高年がもっている知識や経験」なわけです。
若い子たちからトレンドカルチャーについて教えてもらいつつ、自分も長年培ってきた知識や経験でもって若い子の相談に乗ってあげる。
ただし、いわゆる「武勇伝」は絶対にダメです!
「わしの若い頃は…」
なんて語り始めたら、若い子たちは3分後には携帯をいじり始めます。
この、「教えてもらいつつ、相談に乗ってあげる」ができるかどうかは、「本を読んできた人かどうか」と密接に絡んできます。
さらにいうと、この「本」というのは、小説だけではなく、自己啓発本や哲学書、ビジネス書など、様々な種類の本を指します。
なぜなら、多様なタイプの本を読む習慣がある人というのは、
- 人から学ぶ姿勢がある。
- 知識・教養がある。
からです。
この2点を備えている人は、若い子から教えてもらいつつ、相談に乗ってあげることもできるわけです。
柴門ふみさんの
「若いときにモテたかったら、化粧に気を遣いなさい。年をとってから若い子にモテたかったら、本を読みなさい」
という発言の真意は、こういうことだったのではないか。
そんなふうに思っています。
おわりに
今回は、中年男性・女性の「モテ」について考えてみました。
この記事を目にして下さったお若いみなさん、将来の「モテ」のためにも、いまからたくさん本を読みましょう!
そして中高年の皆さん、これからは本をたくさん読みましょう!
そうすれば、若い子たちから学ぼうとする姿勢が身につきますし、教養まで得ることができます。
私は老眼が入ってきたため、以前と比べると読書がしんどくなってきてはいますが、無理のない範囲で読書を続けたいと思います。
やはり、柔軟な人はモテます。
先程書いた、【硬軟ハイブリッド型】です。
乃木坂46やBTS、Tik Tokにも付いていけるうえに、プルースト読破してますみたいな人です。
中高年の皆さん、人生100年時代。
まだまだ「モテ」を目指してがんばっていきましょう。
私は同性からの「モテ」を目指します(笑)
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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